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辻 宏和; 宮 健三*
Nucl. Eng. Des., 155, p.527 - 546, 1995/00
被引用回数:1 パーセンタイル:16.76(Nuclear Science & Technology)アルミニウム合金は、試験研究用原子炉の構造材料としてよく用いられているものの、「解析による設計」を行うために必要な設計降伏点Sy、設計引張強さSu、設計疲労線図といった材料強度基準は整備されていなかった。そこで、アルミニウム合金の材料強度基準を策定するために必要な材料データの整備及びその材料データを基にした解析評価等を行った。本報(第1報)では、Sy及びSuを策定するために行った一連の引張試験の経緯(材料選定、試験マトリクス、試験方法等の基本的考え方)、試験の結果及び解析評価の過程を述べるとともに、その結果得られたSy及びSuを紹介した。また、熱処理型合金における時効の影響等の留意すべき点についても言及した。
辻 宏和; 横山 憲夫*; 塚田 隆; 中島 甫
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(12), p.1234 - 1242, 1993/12
被引用回数:3 パーセンタイル:38.1(Nuclear Science & Technology)原研で、原子力施設用材料の特性データ効率的に利用することを目的として開発・整備を進めてきた原子力材料総合データベース(JMPD)の概要及びその利用例を紹介する。JMPDは、大型計算機のリレーショナルデータベースであるPLANNERを用いて、データの入力と管理を行い、これを中核として、検索支援システムの充実が図られている。必要なデータを容易に検索できるようにするために、利用者がデータ構造やデータ内容に精通していなくても、メニュー選択方式で目的とする検索が可能なシステムを新たに作成した。JMPDの利用例に関しては、以下の2種類のデータ解析について述べる。(1)試験研究炉用アルミニウム合金の設計降伏点(Sy)及び設計引張強さ(Su)の検討、(2)原子炉圧力容器鋼の疲労き裂成長速度のばらつき/再現性とK増加型あるいはK一定型といった試験モードの差との関係に関する統計解析。
辻 宏和; 田辺 龍彦*; 仲西 恒雄*; 中曽根 祐司*; 中島 甫
JAERI-M 93-209, 64 Pages, 1993/10
高温工学試験研究炉の高温機器の製作に用いられた30ヒートのハステロイXRのうちの代表的な1ヒートを対象として、引張特性、シャルピー衡撃特性及びクリープ特性(試験温度:850,900,950及び1000C、最長試験時間:3371.4時間)を調べ、以下の結果を得た。(1)引張強度特性及び引張破断延性の面で、高温工学試験研究炉の高温機器の製作用素材として不都合な点は無い。(2)厚さ15mmの板材は十分な靱性を有した材料であるといえるが、厚さ60mmの板材の靱性は、厚さ15mmの板材のそれよりも劣る。(3)設計クリープ破断応力強さSを上回っているばかりでなく、平均クリープ破断応力強さの強度水準をも上回っている。また、十分なクリープ破断延性を有している。
辻 宏和; 横山 憲夫*; 塚田 隆; 中島 甫
JAERI-M 93-204, 24 Pages, 1993/10
原子力施設用材料の特性データを効率的に利用することを目的として開発・整備を進めてきた原子力材料総合データベース(JMPD)の概要及びその利用例を紹介する。JMPDは、大型計算機のリレーショナルデータベースであるPLANNERを用いて、データの入力と管理を行い、これを中核として、検索支援システムの充実が図られている。必要なデータを容易に検索できるように、利用者がデータ構造やデータ内容に精通していなくても、メニュー選択方式で目的とする検索が可能なシステムを新たに作成した。JMPDの利用例に関しては、以下の3種類について述べる。(1)試験研究炉用Al合金の設計降伏点及び設計引張強さの検討,(2)原子炉圧力容器鋼の疲労き裂成長速度のばらつきとK制御モードの差との関係に関する統計解析,(3)クリープ曲線データから最小クリープ速度及び3次クリープ開始点を客観的に決める方法の提案。
辻 宏和; 横山 憲夫*; 塚田 隆; 中島 甫
Proc. of the 4th Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research (JAERI-CONF 1/JAERI-M 92-207), p.426 - 433, 1992/12
原研で整備を進めてきたJAERI Material Performance Database(JMPD)の現状及びJMPDを用いて原子炉構造材料の信頼性評価した例題を紹介する。JMPDは1986年以来、大型計算機を用いて材料データベースを構築しており、とくに日頃計算機を使用していない研究者でも容易にシステムを使いこなせるように配慮してある点に工夫をこらしている。JMPDに格納してあるデータを利用した原子炉構造材料の信頼性評価においては、(a)試験研究炉用アルミニウム合金の設計降伏点(Sy)及び設計引張強さ(Su)の検討結果、(b)軽水炉圧力容器鋼の疲労き裂成長速度データのばらつきと試験方法及び試験雰囲気の影響についての報告を行う。
辻 宏和; 宮 健三*
Preprints of the Post SMiRT Seminar No. ll on Construction Codes and Engineering, p.3.4-1 - 3.4-19, 1991/08
アルミニウム合金は、試験研究用原子炉の構造材料としてよく用いられているものの、「解析による設計」を行うために必要な設計降伏点Sy、設計引張強さSu、設計疲労線図といった材料強度基準は、整備されていなかった。そこで、アルミニウム合金の材料強度基準を策定するために必要な材料データの整備及びその材料データを基にした解析評価等を行った。本報(第1報)では、Sy及びSuを策定するために行った一連の引張試験の経緯(材料選定、試験マトリクス、試験方法等の基本的考え方)、試験の結果及び解析評価の過程を述べるとともに、その結果得られたSy及びSuを紹介した。また、熱処理型合金における時効の影響等の留意すべき点についても言及した。
辻 宏和; 掛札 和弘; 中島 甫
JAERI-M 90-191, 126 Pages, 1990/11
科学技術庁では、試験研究用原子炉の技術基準の整備を進め、「試験研究用原子炉施設に関する構造等の技術基準」を告示化することを計画している。その技術基準では、Al及びAl合金の使用を認める方向で検討を進めているが、現在のところ、Al及びAl合金を「解析による設計」に対して適用できるようにする上で必要となる設計降伏点(Sy)、設計引張強さ(Su)及び設計疲労線図(DFC)を策定するに至っていない。そこで、原研及び動燃が中心となって、上記のSy、Su及びDFCを策定するために必要な材料データの整備及びその材料データを基にした評価等の予備的検討を行なった。このうち、Sy及びSuに関しては原研が、DFCに関しては動燃が担当した。本報は、原研が担当した「Al及びAl合金のSy及びSu」の策定のための一連の引張試験の経緯、結果及び解析評価の過程をまとめると共に、その結果得られた「Al及びAl合金のSy及びSu」の案を示したものである。
丹沢 貞光; 藤城 俊夫; 吉江 伸二*; 岩崎 守弘*
JAERI-M 90-186, 12 Pages, 1990/10
NSRRでは、反応度事故時に燃料が破損した場合に、破損に伴って発生する力を低爆速火薬によって模擬し、カプセルの耐衝撃応答を調べる耐爆実験を実施している。また、解析コードを用いて実験結果の解析を平行して進めているが、カプセル変形時の歪速度が非常に大きいため、通常のミルシートに付加されている静的な引張試験による応力-歪線図を用いたのでは、精度の良い解析を行うことは不可能である。このため、耐爆実験用カプセル製作時に同一材料により試験片を製作し、高速引張試験を実施した。試験の結果、材料の降伏点は歪速度が10~2sの範囲では約20%増加するが、引張強さは降伏点ほど歪速度依存性がないことが明らかになった。
青木 昌典*
PNC TN9410 90-122, 58 Pages, 1990/06
次期大型炉の蒸気発生器管板用材料として有望視されている高クロムモリブデン鋼極厚鍛鋼品を試作し、その強度特性とこれにおよぼす試料採取位置および熱時効の影響を確認するために、受入材と時効材の室温および高温引張試験を実施した。供試材はMod.9Cr-1Mo鋼(F4,F8ヒート),9Cr-2Mo鋼(H6ヒート)および9Cr-1Mo-Nb-V鋼(G3ヒート)の3種類4ヒートである。熱時効条件は500,550で最長3000時間とした。得られた結果は以下の通りである。(1) 受け入れ材の引張特性を比較すると、Mod.9Cr-1Mo鋼と9Cr-1Mo-Nb-V鋼はほぼ同等の強度を示した。Mod.9Cr-1Mo鋼の引張強度にはヒート間の差異がみられた。(2) いずれの鋼種も厚さ方向(Z方向)の引張強度は、主鍛造方向(L方向)および主鍛造方向と直角方向(C方向)のそれと比較すると低くなる傾向が認められたが、その程度は、小さなものであった。これ以外では、試料採取位置による引張特性への有意な差異は認められなかった。(3) 熱時効材のMod.9Cr-1Mo鋼(F4)および9Cr-1Mo-Nb-V鋼(G3)の引張強度は多少バラツキはあるものの受け入れ材の強度とほぼ同等であった。9Cr-2Mo鋼の引張強度は熱時効の影響によって受け入れ材よりも若干低い値となった。(4) 鍛鋼品の引張強度は、鋼板および伝熱管のそれと比較すると全般的に低めの値であるが、材料強度基準(暫定値)の設計降伏点Syおよび設計引張強さSuを満足していた。ただし、Mod.9Cr-1Mo鋼F8ヒートの400以下および9Cr-2Mo鋼の熱時効材の一部に暫定値を若干下回るものが見られた。これらの成果は、Mod.9Cr-1Mo鍛鋼品の改良に反映した。
貴家 恒男; 清水 雄一; 佐々木 隆; 玉置 寛*; 荒木 邦夫
高分子化学, 30(344), p.761 - 766, 1973/00
ポリエチレン(PE)に電子線前照射法で塩化ビニルと酢酸ビニルの混合モノマーをグラフト重合し、得られた生成物の機械強度および熔融流動性を測定した。グラフト物を枝成分(F〔GC〕)と、反応したPE成分(F〔RPE〕)および未反応PE成分(F〔URP〕)の三成分からなるとして降伏点強度(YS)、アアイゾット衝撃強度(IS)は次の式で表わす事が出来た。 YS=180+22.2・F〔GC〕-0.37・F〔RPE〕+0.17・F〔URP〕 IS=8.0-0.44・F〔GC〕+0.55・F〔RPE〕-0.071・F〔URP〕 すなわち、グラフトPEの機械強度に対し、枝成分の量(グラフト率)のみならず、反応しグラフト化したPE成分の量も大きな影響を与えることを見出した。また、熔融流動性については、グラフト鎖長と対応するグラフト率よりも、グラフト化したことにより生じた長鎖分岐を持つPEの量が大きな影響を持つ事を明らかにした。